【読書感想文】2020年6月30日にまたここで会おう オーディオブック版
オーディオブックってあまり聞かないけど、これは良かったです。
要するに講演会の録音なんだけど、もともとは講演会で、それを書籍化して、オーディオブックにしたということですよね。多分。
やっぱり当然だけど声優さんとかアナウンサーの人とかが本を読むより熱量がある。説得力もある。
非言語の情報ってやつをちょっと甘く見てたというわけでは無いんですけど、
話し方は早いんだけど、ちゃんと耳に残る。
他のオーディオブックを早回ししているのとは違います。
内容は20代以下の人たちに向けたメッセージです。
これから何かを成し遂げようという人達を支援したいというメッセージです。
30代40代が読んでも面白いと思います。
何かやろうというのに遅すぎるわけでも無いですし。若い力を援助してもいいですし。
世の中のために出来ることはあると思います。
印象に残った話としては
バカがいたら猿だと思えということです。
交渉は合意することが目的で非合理な人にもタイプがあって
それなりに年齢もいっていて教養もあって社会的地位もある人たちが、
必ずしも合理的で頭がいいわけではないということ
動物園の猿の例とか。
それからパラダイムシフト。
トーマスクーンの話ですが、
天動説から地動説に世論が変わったのは、結局ただの世代交代であるということでしたが、この話はもう少し若い時に知っておきたかったですね。
何回言ったって、説得したって、論破したって、直訴したって、受け入れられたって
なーんにも変わらないオジサン方に愛想をつかして出て行ってしまった同僚たちに教えてあげたかった。
自分たちが正しく学んでいけばいずれ変化は訪れたんですもんね。
正さを認めさせることよりも、それを続けていくことをやればよかったんだと。
援助が非合理を温存するというのは、会社もいっしょだと思いました。
なぜこの部署があるんだろう、という本社部署はどこの会社にもあると思います。
あそこの部署じゃできないだろうなあ、と言って助けてしまうから
会社がその部署を温存してしまう、とまぁそういう事なんでしょう。
自分が若い頃にこれを聞いていたら(読んでいたら)人生が変わったかというと
多分、そんなことも無いでしょう。
心は動かされますが、またきっと日常に押し流されてしまうと思うんです。
ただ、多分心は動く。なにかやってやろうという気持ちにはなると思います。
だから、私はこれを子供にも聞かせてあげたいと思います。
心が動いた瞬間に背中を押してあげられたらなにか変わるかもしれない。
この本で火は付くので、滑走路を用意してあげようか、と。
燃料くらいは自分で用意してください。
まずは、自分が猿から人間に なろうかな、と思える本です。