【読書感想文】紙1枚系のビジネス書3冊を読み比べてみる
A4一枚で~とか、紙1枚で~とかで問題解決を簡単にしましょう。
みたいな謳い文句のビジネス書って世の中に溢れていますよね。
そこで、私はひらめきました。
これを3冊くらい読んだら、何でもかんでも紙1枚にまとめられるんじゃね?
そうすればごちゃごちゃした身の回りを少しスッキリ出来るかもしれません。
本の選定
ということで、3冊を選びました。
すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術
すべての知識を20字でまとめる 紙1枚!独学法
マッキンゼー式紙1枚で「自分の強みを見つける技術」
それぞれ「仕事の情報整理」「勉強の効率化」「自分の思考確認」
という達成したいことに対してそれっぽいものタイトルから見つけました。
特に1番を決めるようなものでも無いので、各テーマごとに良いものが見つかれば
という感じです。
要約と所感
まず、簡単にそれぞれの要約と所管を記載します。
・すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術
フォーマットが豊富に用意されていて、具体例もついている、教科書のような一冊です。
どんなフォーマットでどんな情報整理の方法があるのか知りたい人には非常にためになる本です。
こういうハウツー本は、実際に使えるかどうか、というのが重要なポイント人なりますので、想定されている場面が実際にあるかどうか、というのが結構大事になったりします。
試し読みが出来るので、一度見てみるといいと思います。
個人的に使いやすいな、と思ったのが、「キラーリーディング」です。
読書なんかの際に理解を深めるためのフォーマットです。
日経新聞を使った実例なんかも載っています。
問いの設定→キーワードの選出→まとめ→メッセージの作成
という流れが1枚にまとめられていて、実に効率的だなと感じました。
読書用に、ということが書いてありますが、講演会などでも利用出来ると思います。
・すべての知識を20字でまとめる紙1枚独学法
「すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術」とおなじ、「トヨタ系」(この言い方がふさわしいかどうかはわかりませんが)の紙1枚本です。
なので、重複する部分もありますが、筆者がポイントと考えている部分が異なっています。
基本的なフォーマットの形式としては同じでも、重視することが違っていたりします。
具体的に言うと、「20字インプット」というフォーマットがありますが、
目的を定めて、キーワードを書き出して、まとめるという流れは前述した「キラーリーディング」と同様ですが、
最後の1フレーズに字数制限を設けているところが特徴的です。
ここだけ覚えておけば、あとで思い出すときのトリガーになるかもしれないし、人に説明するときも完結に出来る、ということでより進化したフォーマットになっています。
ただ、ちょっとフォーマットが複雑なので
手持ちのノートに自分で線を引いて、というのを毎回やるかというと
若干面倒くさい印象を受ける人がいるかも知れません。
内容的にも近いので、この2冊は好みで良いと思います。
・マッキンゼー式紙1枚で「自分の強みを見つける技術」
この本は他の2冊とは全く趣向が違います。
仕事で使えるフォーマットや枠組みが書いてあるわけではありません。
「もっともやる気に満ち溢れて仕事をしていたとき、どんな状況でしたか」
「あなたにとって、これは譲れない というものはなんですか」
といった問が右ページに5~10個ほど書いてあり、それをもとにして
左ページに自分の「行動理念」を記載する。
そういうワークがテーマごとに16種類用意されています。
これはA4じゃなくても良いですね。何なら、紙でなくても良い。
形式的なところに意味はなくて、実際にトライしてみることが重要です。
読んでいると、研修を受けているような感覚になります。
目的としてはフィロソフィーを確立し、はっきりと表現し、常に磨き続ける
ということが書いてあります。
要するに、紙1枚のワークを16ステップこなすことで自分の「行動理念」を自覚しましょう。というリーダー向けの研修のような内容でした。
記入例などはありませんが、質問に答えて行動理念を自分で導き出す作業なので
使い方がわからないということもないでしょう。
リーダー向けの本のように見えますが、就活や転職の際の自己分析にも使えると思います。というか、絶対やったほうがいいです。
すぐに仕事に応用できるようなインスタントなフォーマットを提供するのではなく、
自分自身について よく考えるためのツールを提供してくれています。
ちゃんとやると、結構面白くてためになりますが、
「マッキンゼー」とか「紙一枚で」とか、近年安売りされまくってるキーワードでインスタントな回答を求める甘い考えの読者を釣り上げて自己分析をさせるという
なかなかエゲツない手段を取っている本だと思いました。
もっとお硬いタイトルが本来ふさわしいんだろうけど、そういう作戦なんですね。
見事にハマりました。
まとめ
紙1枚系の本を3冊読み比べてみました。
内容は違えど、共通しているのは「情報整理のための枠組み」ということで
紙1枚という制限を設けている点ですね。
自己分析にしろ、外部情報の整理にしろ、
ある程度の制限でもって絞ってあげたほうが考えやすいということですね。
いずれにしても実際に使えなければ意味がないので、 スマホに入れて
スキマ時間で眺めたり、ノートにフォーマットを用意しておこうと思います。
今週のお題「読書感想文」